実は、アメリカンショートヘアのオス猫を飼っていました。可愛くて宝物であり、家の中のアイドルでもありましたが、5年前に他界しました。ここでは、にゃんこが花火を見ていたときのエピソードについてお伝えします。
うちのにゃんこは、とても頭の良い猫でした。お気に入りの場所は、家の中庭でした。オス猫だったので、本当は広い外の世界を旅してみたかったのかもしれません。
いつも、中庭に出て外の風を浴びるのが好きだったのです。そんなにゃんこが、ある日なかなか中庭から上がってこないので、母が様子を見に行ってみると夕空を見上げてじっと何かを見ていたそうです。
おそらく、にゃんこにとっては初めての花火だったのだと思います。夕空にポン、ポポンッ、と上がり続けるキレイな花火を見ていたのです。
ポンッと音がするたびにビクッと体を動かしながら、その不思議なものにジッと見入っていました。にゃんこは喋れないので、どのように思っていたのかは分かりませんが、きっと好奇心の強いにゃんこのことだから、「あれは何だろう?」と考えていたのかもしれません。
空に上がっては消えていく花火は、猫から見れば本当に不思議の塊でしょう。人間でも花火師でない人は、花火がどういう仕組みでできているのか詳しくは知らないと思います。
ただ、花火は見ているとキレイで人間の心を和ませます。猫ちゃんの心も、もしかすると和ませたのかもしれません。
もちろん、花火は人間が作り出したものなので、猫ちゃんにはよく分からないものに見えるでしょう。しかも、夜空に上がった後は、すぐに消えてしまう儚いものでもあります。
にゃんこは頭が良い猫だったので、きっと「キレイだにゃあ」とか、「アレに触ってみたいにゃあ」とか思っていたのではないでしょうか?可愛いおめめをくるくるさせて、じっと花火を見ていたのでしょうね。
そう思うと、猫って本当に可愛いですね。